伝説の魔道書『ピカトリクス』—中世星辰魔術の神秘に迫る
伝説の魔道書『ピカトリクス』—中世星辰魔術の神秘に迫る
星辰魔術の究極の書
『ピカトリクス』は、中世ヨーロッパで密かに書写され続けた魔術書であり、星辰魔術の奥義が詰まった伝説的な書物です。その起源はアラビア語の『ガーヤト・アル=ハキーム(賢者の極み)』に遡り、13世紀スペインでラテン語に翻訳されました。
日本語訳の登場
長らく西洋の秘術として知られていた『ピカトリクス』が、ついに日本語で読めるようになりました。大橋喜之氏による翻訳版(八坂書房、2017年)は、ラテン語原典からの全訳であり、魔術の歴史を紐解く貴重な資料となっています。
その内容とは?
本書は、星辰の影響を利用した魔術の技法を詳細に記述しており、占星術、霊的召喚、秘儀の実践方法などが網羅されています。ネオプラトニズムの思想とも深く結びついており、単なる魔術書ではなく、哲学的な探求の書でもあります。
魔術と科学の狭間
『ピカトリクス』は、現代の科学とは異なる視点から宇宙の法則を解明しようとした書物です。その内容は、単なる迷信ではなく、当時の知識人たちが真剣に研究した「別の科学」とも言えるものです。
まとめ
『ピカトリクス』は、中世の魔術と哲学を知る上で欠かせない書物です。その神秘的な世界に触れ、星辰魔術の奥深さを探求してみてはいかがでしょうか?